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日本では、高校を卒業して、そのまま海外の大学へ入学する人は、さほどいない。特に、語学留学ではなく、海外のトップ大学で勉強するという道のりは、ほとんど未開拓のままだ。このブログは、海外の大学に行くための「超具体的」なプロセスを紹介することにより、日本の高校生に、アメリカの大学に進学するという選択肢の存在を知ってもらい、さらには、アメリカを代表する名門大学への進学を真剣に検討してもらいたいという私の願いから生まれた。

2009年3月13日金曜日

偏差値と学校の評価

日本の学生のありがちな質問が「ハーバード大学の偏差値はいくつなのか」という質問だ。この質問は、日本人にアメリカの入試制度がよく知られていない証拠であるといってもよいだろう。

簡単に言えば、偏差値という概念がない以上、ハーバード大学の偏差値は存在しないわけである。出願すると、学生は授業の成績のみならず、統一試験の点数、推薦状の内容、エッセーの内容、面接の結果などから、総合的に評価される。統一試験の点数でいくつ取れれば合格、というような簡単な仕組みではない。この記事でも紹介したように、アメリカの学生は、偏差値を基準に、というよりは、学校内での位置づけなどを参考に、先輩の合格実績などから自分の大体の受かりそうな学校の目処を立てるのである。

ところで、「大学ランキング」というものも存在するが、これもまた入試の難易度とは違うため、出願する大学を決めるのには役に立たない。大学ランキングを過信する人がいるが、『ランキングによって評価方法が大きく異なるため、同じ大学でも順位がまったく違うことがある』ということを知っていれば、ランキングの無意味さがわかるだろう。また、大学の「ランキング」は大学の「知名度」と異なるため、受験する学校を選ぶために「大学ランキング」を見ても、ほとんど参考にならないだろう。

むしろ、ランキングを使うのであれば、興味のある分野のランキングを見るといいだろう。学部別のランキング、学部生活のランキング等々、目的を明確にして参考にするのであれば、ランキングにも使いみちがある。

海外大学への学部入学をお考えのみなさん

現在、日本で得られるリソースがかなり限定されていることは否めず、日本から出願する際の大変さは、現地の学生に比べれば、人一倍でが、その結果得られるものも大きいと思う。