[Overview]
[Advice]

日本では、高校を卒業して、そのまま海外の大学へ入学する人は、さほどいない。特に、語学留学ではなく、海外のトップ大学で勉強するという道のりは、ほとんど未開拓のままだ。このブログは、海外の大学に行くための「超具体的」なプロセスを紹介することにより、日本の高校生に、アメリカの大学に進学するという選択肢の存在を知ってもらい、さらには、アメリカを代表する名門大学への進学を真剣に検討してもらいたいという私の願いから生まれた。

2009年3月10日火曜日

アメリカの高校生の出願戦略

アメリカの高校生は、日本の受験生よりも数多くの学校に出願する。これは、日米での受験制度の違いによるところが大きい。

アメリカの場合、統一試験の点数は、受験する学校すべてで使えるほか、推薦状も同じものを使えばよく、加えてエッセーも、少なからず各学校で使いまわせることが多い。しかも、Common Application(共通出願)があるため、各学校に提出すべき書類も少ない。大学に出願するための手間が比較的楽になる反面、皆必要以上の数の大学に出願する傾向が必然的に現れるのである。ハーバード大学などのトップ大学の倍率が異様に高くなるのは、このためだ。誰でも比較的簡単に出願できるため、運試しで挑戦する人がたくさんいるのだ。

アメリカの学生は一人で6~10校ほど出願する。日本と同様に「安全校(Safety school)」「挑戦校」の考え方が存在するが、日本のように模試で合格の可能性を測定することが困難であるため、学校内での順位などを目処に、各自自分の位置づけを知るようである。合格する可能性が未知数であるため、多い人になると20校ほど出願する人もいるという。また、有名高校では、ハーバードなどに出願できる人数をあらかじめ校内で制限するという制度もあるようだ。

余談だが、数年前に、ハーバード大学生が伝統的にハーバードの「ライバル校」とされているイェール大学のことを意識して、http://www.safetschool.orgというサイトを立ち上げた。このサイトにアクセスすると、イェール大学のホームページにジャンプするというジョークである。

海外大学への学部入学をお考えのみなさん

現在、日本で得られるリソースがかなり限定されていることは否めず、日本から出願する際の大変さは、現地の学生に比べれば、人一倍でが、その結果得られるものも大きいと思う。