アメリカの大学入試で使われている統一試験には、College Boardが運営するSATと、ACTが運営するACTという二種類の試験がある。前者のほうが広く使われているため、この記事では、前者のみについて説明する。
SATは、日本で言えば「センター試験」にあたるが、大きな違いとして、年に複数回実施されていること、また、一般に、日本のセンター試験に比較しても、難易度が低いことが挙げられる。親切にも、日本でも国内数箇所で実施されているが、アメリカ国内に比べて実施される回数は少ない。また、ほかの手続き同様、オンラインで申し込みができるようになっている。
SATには、 Reasoning TestとSubject Testがある。
Reasoning Testは、基本的な学力を見るために試験で、言って見れば「読み書きそろばん」、つまりWriting(文法とエッセー)、Critical Reading(読解と語彙)、そしてMath(数学)の試験である。4時間ほどの長い試験であるため、いかに集中力を持続させるかが勝負だ。また、当然ながら、WritingとCritical Readingで使われる英語力を培うことが何より大切だ。
Subject Testは、個々の科目の試験である。各科目、一時間程度の試験で、名門校ならば、数ある科目の中から、3つほど選ぶ必要がある。日本人が受験する場合、日本の学校で教わっているレベルで対処可能な「Math II」、「Physics」、「Chemistry」あたりをとるのが現実的だろう。
SAT対策の具体的戦略等については、ほかの記事で紹介する。
なお、SATに関する正確な情報収集には、College Boardのウェブサイトをご覧いただきたい。