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日本では、高校を卒業して、そのまま海外の大学へ入学する人は、さほどいない。特に、語学留学ではなく、海外のトップ大学で勉強するという道のりは、ほとんど未開拓のままだ。このブログは、海外の大学に行くための「超具体的」なプロセスを紹介することにより、日本の高校生に、アメリカの大学に進学するという選択肢の存在を知ってもらい、さらには、アメリカを代表する名門大学への進学を真剣に検討してもらいたいという私の願いから生まれた。

2009年3月5日木曜日

合格率

入試の難易度を示す数値として、日本の大学受験でよく使われるのが、倍率である。

一般に倍率が高ければ、入試の難易度が高いといわれる。この理解は部分的に正しい。たとえば、日本では誰もが知っている難関校として慶応大学医学部があるが、ここの倍率は12倍以上である。一方、たとえば、東京大学医学部は、いわゆる「足きり」が実施され、ある程度合格する見込みのある人だけが受験するため、二次試験の倍率は3.9倍程度であったりするため[2]、必ずしも単純に数値を比較することはできない。 

さて、このことを念頭に入れた上で、アメリカの有名校の倍率を見てみよう。

Harvard College - 14.1倍 [3] 
Yale University - 12.1倍 [4] 
Stanford University - 10.6倍 [4] 
Princeton University - 10.8倍 [4] 
Columbia University - 11.5倍 [4]
(なお、アメリカでは、「倍率」よりも「合格率(Acceptance Rate)」を使う習慣がある。たとえば、Harvard Collegeの合格率は7.1%となる。)  

倍率が、一般に日本の大学に比べて非常に高いが、これは、日米間の入試制度の違いにより、アメリカの学生が、日本の受験生よりも多くの学校に出願することに依存している。このあたりの違いについては、ほかの記事でより詳しく紹介したいと思う。  

[1] 2008年度実質倍率。医学部受験ドットコム(http://www.igakubu.com/archives/06_keio/index.html)による。
[2] 2008年度。代々木ゼミナール(http://www.yozemi.ac.jp/NYUSHI/joho/todai/contents.html)による。
[3] 2008年。Crimson(http://www.thecrimson.com/article.aspx?ref=522754)の数値から計算した。
[4] 2008年。いずれもYale Daily News(http://www.yaledailynews.com/articles/view/24166)の数値から計算した。

海外大学への学部入学をお考えのみなさん

現在、日本で得られるリソースがかなり限定されていることは否めず、日本から出願する際の大変さは、現地の学生に比べれば、人一倍でが、その結果得られるものも大きいと思う。