ところで、日本でいう評定平均と、アメリカに出願するときに使う評定平均は、違う。アメリカで使われているのは、GPA(Grade Point Average)という数値である。GPAは、単に各教科の平均なのではなく、各教科の単位数を元にした「加重平均」であると考えればよい。つまり、GPA=[(教科Aの評定)×(教科Aの単位数)+(教科Bの評定)×(教科Bの単位数)+...]/(総単位数)、である。
(GPAは通常小数第二位までで表される。通常、出願の書類等で「GPAは?」と聞かれた場合、高校3年間の累積したGPAのことを聞かれていると考えてよい。また、通常、各教科の評定は1-4の間であるため、GPAの最高値は4.00である。)
この計算方法、実は日本の高校生には有利であると考えることもできる。日本の高校のほうが卒業に必要な「単位数」が多いためだ。つまり、単位数の加重平均であるため、単なる平均評定よりも、悪い成績を取ったときのダメージが少ないのである。
また、汚い話だが、GPAの仕組みを知っていれば、学校の定期試験の際に、「優先的に」勉強すべき教科が見えてくる。苦手な科目が2つあったとすれば、当然ながら、単位数が多い方の教科を優先して勉強したほうがいいのだ。